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どうすれば幸せになるか?エターナルハピネスとは何か?


(1)どうすれば幸せになるか?
(2)エターナルハピネスとは何か?
(3)幸せの定義

幸せな社会とは

簡単に言えば、みんなハッピーな(満ち足りている)社会。「みんな」というところがポイント。一部、恒常的に苦しみ、悲しんでいる人がいたら、幸せな社会だとは考えない。幸せは人それぞれ違うかもしれないけれども、みんなそれぞれが幸せ(心が満ち足りている)な社会、それが幸せな社会。(幸せの定義については後述します

(1)どうすれば個人(それぞれ)は幸せになるか

それでは、どうすれば幸せになるのか?心が満ち足りるのか?

それは個人においては①欲求を満たすこと、②足るを知ること、③欲求を(ある程度)調整すること、④幸せになる考え方をすると、などにより実現すると考える。

以下に説明します。

①欲求を満たす

限定的に考えると、どうしたら幸せになるのか、という問題の解決策は、これが欲しい、つながりたい、こうなりたいといった、すべての欲求を満たすにはどうしたらよいか?という問題を解決していくことである。ほとんど意識せずに解決できる問題もあるだろうが、解決のために相当努力する必要な問題もあるだろう。

 心理学者マズローの説から考えると、人は共通して5段階に分かれる欲求を持つ。それらは「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求(所属と愛の欲求)」「承認欲求」「自己実現の欲求」である。その人の状況によってどの欲求を持つのか異なるのである。

生理的欲求とは食べ物、水、酸素などに対する欲求で、社会的欲求とは、友人、恋人、集団における居場所の切望である。
承認欲求とは自尊心や他者からの尊敬、地位、達成感に対する欲求であり、自己実現の欲求とは、自分自身を見つけたい、より成長させたいという欲求である。ちなみに、この自己実現の欲求は他のすべての欲求が十分に満たされた場合にのみ生じるとされる。

例えば、普通、お腹がすいた、トイレに行きたいといった生理的欲求は比較的容易に満たされるだろう(それすら困難な人々が日本にも、世界にも存在するが)。仲間が欲しい、愛する人が欲しい、みんなに認められたいといった欲求解消のための問題解決方法は、自分で考えたり、知恵者に聞いたり、GOOGLE検索を試してみると良いだろう。そうした欲求が満たされてはじめて生じるとされる「自分を見つけたい」という欲求であれば、次のように考える。すなわち、自分とは何者で、本当は何をしたいのか知り、その目標と現在の差を認識し、どうすればなれるのかを自分なりに考える。あるいは、自己啓発本を読んだり、友人や知恵者のアドバイスといった他人の助力を得るなどを経て、実現する。自己実現の欲求は比較的満たすのが難しいが、達成可能だろう。

自己実現の欲求についてもう一言。

人間は基本的に快を求め苦を遠ざける単なる生物(被造物)である一方、理想を掲げ、それに向かって努力するという生物でもあると考える。したがって今の自分をそのまま愛することと、理想の自分を実現する両方が、自己実現の欲求を満たすために必要だと考える。


②足るを知る

「足るを知る」ことによっても幸福感が得られるはずである

「状況により欲求は変わり続けるから、「常識的には」満たされ続けることは困難」さらには、「普通、人はより多く、より深い快感を求めるのだから、欲に限りがない」のも真実だが、意識のレベルで増加したり減少するつまり、コントロールできる欲求もあるのだろう。

人は意識を何に向けるか、ある程度コントロールできる。自分が足りないこと、欲しいもの、ことに意識を向けると、欠乏「意識」が生じ、その結果、それに関わる脳内物質が分泌されるのだろう。つまり意識から実際の欠乏感が生じるのだろう。

とすれば、満足していることに意識を向ければ、それに関する脳内物質が分泌され、体感として、ある程度は満足が得られるのだろうと考えられる。(例外として注意や意識は勝手に向く場合がある。その場合、衝動的な欠乏感が生じる時もあるだろう)

つまり、「足るを知る」ことによっても幸福感が得られるはずである。


課題:とはいえ「一流を知ったら2流、3流では満足しなくなる」という問題に対する答えは、まだ知らない。どうすればよいのだろうか?

(「足るを知る」については、本田時生氏のメルマガ「しあわせのトキオ通信2020/10/9号」を後に全面的に引用します)


③欲求の調整 ④幸せになる考え方

ところで、人の欲求は考え方を変えることで、ある程度調整できるようだと推論する。

すなわち、考え方を変えると、状況認識が変わる。状況認識が変わると分泌される脳内物質も変わる。分泌される脳内物質が変わると、欲求が増減したり、幸福感が増減するはずであると推論する。

例えば、同じ出来事や事実に対して、「××たらどうしよう」とただ不安感が増えると、いやな思いをして、実際に不幸を感じる。そうではなく「不安は注意信号」「〇〇たらいいな、ではどうしたら」と対策や理想を前向きに考えると、不安をあまり感じず、積極性からドーパミンなどが分泌され、幸せを感じる。しあわせを感じるかは、このような場合はまさに考え方次第である。


これは本田時生氏の『幸せになる考え方』による。

不安が生じたとき、

不幸になる考え方は「××たらどうしよう」で、
幸せになる考え方は「不安は注意信号」

なのである。

つまり、幸せになるためには、幸せになる考え方も大切なのだ。

ところで、欲求が多様であるから、幸福のあり方は多様であるはずだ。

例えば「生理的欲求」のうちの「食欲」の満たし方も人それぞれ多様である。
 より高次の欲求に属するはずの「趣味」においても、人それぞれである。
また「自分がなりたい自分になる」という自己実現の欲求が満たされると、ひとは、最高次のレベルで満ち足りることになるのとのことであるが、どう生きたいか、何になりたいかは、人それぞれ異なるはずである。

それでは、幸せな社会のためには何が目標となるのだろうか?

幸せな社会の実現を目標とすると、社会(人々の集団)においてそれぞれ異なる人の心が満ち足りることが目標となる。したがって、生物として共通する必要や欲求を満たすことと、多様な心の必要や欲求を満たすことが各個人の、また、政策の目標となる。具体的には、水、食料、教育、治安、娯楽、といった共通するものを、各人の多様な欲求を満たすようバラエティ豊かに提供することが目標となる。

そうしたことを現実的に考えるならば、生物学、社会学、経済学、心理学、宗教学といった様々な学問を活用することが有効だろう。

(2)エターナル・ハピネスとは何か?

それでは「エターナル・ハピネス」(永遠の幸せ)はどのようなものか?

それは「生死を超えて満ち足りた状態」である。

霊魂や精神世界やデジタルの世界などを想定すると、それにかなり近づくことは可能かもしれない。(永遠は現実だが、永遠に不変の状態であることはおそらく不可能だろう。生・病・老・死の制限を超えれば、より「永遠に近い」幸せに近づくことができるかもしれない。)一方、現世における、エターナルハピネスに近い状態とは「平和=ともに生きることを喜びとする、不老不死、ずっと幸せ、遊んで暮らせる」といった状態だろう。わたしたちは、現世を完全に否定するのではなく、現世(生物のあり方)をより幸せにしていくべきだろう。現世の否定は危険であるし、現世での生であれ、医学や社会の改善により、より豊かで「永遠に近い」幸せを実現できそうだからだ。

仏教では人生には四苦八苦が伴うと言われる。科学的にも、生物として生きることには、生、病、老、死という苦(不幸せ)が伴うと考えられるだろう。空腹であれば不快。病気になれば苦痛、老いて衰え、死には通常、消滅への恐怖や苦痛が伴うはずだ。

しかし、遺伝子操作や高度な医療などによって、恒久的な若さであるとか、病気の克服であるとかを実現し、生物としての人の生をより、苦の少ない、長期間の満ち足りたものに変えていくことができるだろう。また、人の心はそれぞれ異なるけれども、多様な人生のあり方を保障する社会体制を確立することにより、それぞれの心が満ち足りるようなあり方が実現するだろう。
そのためには、高度な治安や自由、安全保障により「恐怖や欠乏」から解放し、安心した暮らしを守る社会であることがまず求められるだろう。

他の命の尊重も大切である。
現世においては、人間だけでなく、他の生き物も幸せであるべきだと考える。なぜならすべての存在は、幸せであるべき同じ命だと考えるからである。とはいえ、現世においては、弱肉強食や、猛獣、病原菌や害虫などとの闘い、といった現実がある。理想の完全な達成のための方策は、私の頭では思いつかない。とはいえ、住み分けや遺伝子操作、肉食についても代用肉や人工培養肉などによって、できるだけ、犠牲を少なくしていくことはできるだろう。

一方(私にとってはほぼ未知であるが)霊魂や精神世界があるとするならば、そうした四苦八苦から解放された人のあり方を、そこに期待することができる。コンピューターに意識を移植することができるならば、デジタルの世界でも、同様に解放されたあり方を期待できる。 

つまり、現世におけるエターナルハピネスに近い状態は、人とその社会の改善によって近づけていくものであり、まだよくわからない霊魂、精神世界、デジタル世界のそれについては、現世を否定することなく、「期待する」程度にとどめるのが「無難」だろう、と今は考えている

(3)「幸せ」の辞書による定義:

   広辞苑:【幸福】心が満ち足りていること。また、そのさま。しあわせ
       【しあわせ】③幸福。幸運。さいわい。また、運が向くこと・・。

要は、幸せという言葉に変に期待しすぎたり、意味を足し引きしないことだろう。さもなくば、それがなんだか得体が知れず、よくわからなくなってしまうだろうからだ。

幸福の定義はこの、広辞苑の「心が満ち足りていること、また、そのさま。しあわせ」で十分だと考える。

なぜなら、この定義は、これまで様々言われてきたであろう幸せの意味を、単純明快かつ、広く豊かにほとんどカバーしているだけでなく、満ち足りるという主観的定義だから、意味に不足がないだろうからだ。すなわち、例えば幸せの中味は「喜び」「うれしい」「安心」などと考えられているだろうが、幸せは、それら感覚自体ではなく、わたしたち主体が感じるものとしてカバーしているのである。また、人がそれぞれ違う心を持ち、何で満ち足りるのかも、共通する部分はあるが異なる、という面も十分カバーしている。

(英語の辞書でも幸せの定義は出版社によって異なるようだが、この広辞苑の定義はOxford English Dictionaryの「Happines」の 2.a.The state of pleasurable contentment of mind; deep pleasure in or contentment with one's circumstances.にほぼ相当すると考える。)

なお、しあわせの定義について世界的比較は難しいと考える(*)。翻訳の問題。相当すると考えられる単語の選択は権威によっても恣意的にならざるを得ない。
例えば、世界的に見て、Happiness(に相当する語)は「幸運」と「好ましい外的環境」と定義されることが最も多いが、米語のそれは「好ましい内的感覚の状態」に焦点を当てた定義に取って代わった。(30の言語を比較したところ、しあわせに相当するとされる語は、幸運という意味を含むものが24/30=80% アメリカ英語では含まない。) 


ここで、精神科医樺沢紫苑氏の2020年11月のセミナー「幸せになる方法」をこの論文に援用する。具体的な行動という観点からの幸せになる方法である。

端的に言えば、「心と体を整え、つながりを強くし、仕事を頑張る」ことが幸せになる方法である

すなわち、心と体を整え、つながり・愛といった「そこにあるもの」を感じ、成功やお金といった何かワクワクするようなことを得ることが大事である。そして、それぞれ、またはそれらのバランスの良い複合により、セロトニン、オキシトシン、ドーパミンといった脳内物質がバランスよく分泌している状態=「幸せの状態」になれる、との説明であった。

より具体的方法のいくつかは次の通り。「万人に共通する策はない」という前提だが、

・良質な睡眠
・適度な運動
・朝の散歩
・良質な人間関係
・孤独を避ける
・親切の施しやありがとうといった感謝
・ちょっと難しい目標設定→達成→さらなる目標設定の繰り返し
・遊びのを含めたTo Doリストの作成と実行とご褒美

などがそれらである。

また、「何をしている時が一番幸せですか?」と(自ら)問い、それをする時間をたくさん持つこと、という方法も紹介していたが、これは大変有効な具体策だろう。

さらには、その日にあった楽しかったこと3つを簡潔に記し、その楽しかった気持ちのまま眠ることを紹介していた。そうすれば幸せが強く記憶され、その連続が幸せの記憶の期間(例えば50年続けば50年間幸せ)になるとのことだった。

これらのことを樺沢氏は科学的根拠を交えながら詳しく述べていた。近い将来、樺沢氏が関連した書籍を出版すると期待している。


〇下記引用〇
本田時生氏のメルマガ「しあわせのトキオ通信2020/10/9号」
 今日の幸せのヒント 『足るを知る』
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  欲が多すぎると、不満に思うことが多くなり、
   不幸な気もちで過ごしやすくなる。
  欲が強すぎると、
   一つのもの(物・人・事)が得られないだけで不幸になる。
  今不幸になっているとしたら、欲がありすぎるからかもしれません。
https://w.shiawasehp.net/diary/201301/03.html

  「足るを知る」ためには、
   今自分がもっている幸せを知り幸せを感じることと、
   それ以上を欲しないこと。
  これによって、幸せになれるとともに、不幸にならないことができます。

  ところが、実際に「足るを知る」を
   いつも実践できる人はほとんどいません。
  自分に無いもの(物・人・事)を欲するのは人間の性と言えるでしょう。

  それによって、自分が欲するものを得ることで、より幸せになれるのです。
  その一方、欲がありすぎて不幸になってしまう人も多いのです。
  また、「足るを知る」生き方に物足りなさを感じ、
   満足できない人が多いのだと思います。

  自分が今もっている幸せを感じる。
https://w.shiawasehp.net/diary/201701/09.html
  自分が不幸になるような欲はもたないようにする。
  この2つの「足るを知る」を心がけることで、
   「今は幸せ」と思えるようなるとともに、
https://w.shiawasehp.net/diary/201703/27.html
   自分が幸せになれる実現可能な望みをもって、
https://w.shiawasehp.net/diary/201101/14.html
   さらなる幸せを求めることで、
https://w.shiawasehp.net/hint/1imatosaki.html
   少しずつ幸せになっていけたらいいのではないでしょうか。

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│ 今日の幸せになる方法

│  「今ある一つの幸せを大切にしよう」
│ https://w.shiawasehp.net/diary/201707/03.html

│ 今日のテーマ

│  「足るを知る」
│ https://w.shiawasehp.net/diary/201708/04.html

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 今日の名言
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  『現在もっているものに満足しない者は、
   もちたいと思っているものを手に入れたとしても、
   同様に満足しないであろう』 アウエルバッハ
https://meigen.shiawasehp.net/a/l-auerbach01.html

  『幸福はみずから足れりとする人のものである』 アリストテレス
https://meigen.shiawasehp.net/a/aristotles02.html

〇上記引用〇



参考
広辞苑第7版
メルマガ:しあわせのトキオ通信2020年10月9日号
『幸せになる考え方』本田時生 アルファポリス
『超カンタン英語で仏教がよくわかる』小來尚順 扶桑社新書
『心理学辞典』丸善
『脳を最適化すれば能力は2倍になる』樺沢紫苑 文響社

(*)Shigehiro Oishi, Jesse Graham, Selin Kesebir and Iolanda Costa Galinha "Concepts of Happiness Across Time and Culture"
SAGE Journals 2018.


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